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JANGA TECH COLUMN |

中秋の月に考える、日本のDX・AIのこれから

月が人をつなぐように、DXとAIも人と人をつなぐ技術へ。

株式会社ジャンガ・テック 代表取締役 劉 桂栄(りゅう けいえい)

ジャンガ・テック代表取締役 劉桂栄の公式プロフィール掲載画像
中秋の月に、人と人をつなぐDX・AIの未来を考える。ジャンガ・テック代表取締役 劉 桂栄。

前回の「人事の一歩先が組織の未来を創出する」に続き、今回は中秋の夜からDX・AI・AXの未来を考えます。

今日は中秋節、中秋の夜です。

遠く離れていても、同じ月を見上げることができる。中秋の月には、人と人の距離を越えて心をつなぐ力があります。

私は今日の月を思いながら、いま日本企業が向き合っているDXやAIにも、少し似た役割があるのではないかと考えました。

DXもAIも、最終的な目的は「人をもっと活かし、人と人をもっとつなぐこと」ではないでしょうか。

1.同じ月を見るように、DXは離れた人と仕事をつなぐ

会社では、部署、拠点、取引先、働く時間が違えば、情報は簡単に分かれてしまいます。

紙の書類が一つの机にしかない。担当者に聞かなければ状況が分からない。同じ情報を別の部署でもう一度入力する。承認する人が不在だと仕事が止まる。

DXは、こうした「離れていることで生まれる不便」を減らすための仕組みです。

クラウドで情報を共有し、勤怠、給与、人事評価、申請、採用などの情報をつなぐ。必要な人が、必要なときに同じ情報を見られるようにする。

それだけでも、仕事の速さだけではなく、人と人の理解の仕方が変わります。

2.AIは、仕事を奪う存在ではなく、人の力を広げる存在へ

生成AIが急速に広がり、「どこまでAIに任せるべきか」という相談を受けることが増えました。

私は、AIにすべてを任せる必要はないと思っています。

文章のたたき台をつくる。会議の内容を整理する。複数の案を比較する。過去の情報から必要なポイントを探す。こうした仕事は、AIが人を大きく助けてくれます。

一方で、お客様の本当の悩みを聞くこと、社員の表情から変化を感じること、会社として責任を持って決めることは、人が担うべき仕事です。

AIを使って人の存在を小さくするのではなく、人ができる仕事の範囲を広げる。 私はそこにAI活用の価値があると考えています。

DXからAXへの進化とAI活用について講演するジャンガ・テック代表取締役の劉桂栄
DXからAXへ。AIを効率化だけで終わらせず、人の力を広げる仕組みにしていく。写真:2026年9月10日 ジャンガ・テック25期記念講演

3.日本企業のDXで大切なのは、導入より先に「目的」を共有すること

システムを導入したのに使われない。AIのアカウントを配ったのに、使う人と使わない人が分かれる。こうしたことは、機能だけを先に説明したときに起こりやすくなります。

「この機能は何のためにあるのか」「この業務を変えることで、お客様や社員にどのような価値が生まれるのか」。この目的を共有することが、DXやAIを定着させる第一歩です。

経営者の思いが現場に伝わり、現場の課題が経営に戻ってくる。その往復ができて初めて、デジタルは会社の力になります。

私は、DXを単なるデジタル化ではなく、人と会社をつなぎ直す経営の仕組みとして考えています。

4.DXからAXへ。AIと人間が一緒に価値をつくる会社へ

これから企業に問われるのは、「AIを導入しているか」だけではありません。

AIを使って、どのような会社をつくりたいのか。

社員がもっとお客様に向き合える会社にするのか。人事担当者が手続きだけでなく、人を育てる時間を持てる会社にするのか。経営者が情報整理に追われず、未来を考える時間を持てる会社にするのか。

同じAIを使っても、目的によって生まれる会社は違います。

DX時代からAX時代へ。AIを中心にするのではなく、人とAIが互いの強みを活かし、新しい価値をつくる会社へ進んでいきたいと思います。

5.AIが24時間働く時代だからこそ、人にしかできないことを大切にする

AIは休まず情報を整理できます。文章をつくり、アイデアを出し、何度でもやり直すことができます。

しかし、人には人にしかできないことがあります。

感謝すること。相手を思うこと。信頼を築くこと。人を育てること。責任を引き受けること。そして、未来に向けて「一緒に頑張ろう」と声をかけることです。

便利になるほど、人間らしい役割はむしろ大切になります。

AIで生まれた時間を、もう一つの作業で埋めるのではなく、人と話す時間、考える時間、学ぶ時間へ戻す。それが、AI時代の働き方改革ではないでしょうか。

25期記念パーティーでSURUPAsユーザーと交流するジャンガ・テック代表取締役の劉桂栄
技術が進んでも、企業を育てるのは人と人との対話と信頼です。写真:2026年9月10日 ジャンガ・テック25期記念パーティー

6.中秋の夜に、会社の「何のため」を考える

忙しい毎日の中では、目の前の仕事だけで一日が終わります。

中秋の夜は、少しだけ立ち止まり、遠くの家族や仲間を思い、今あるご縁に感謝する時間でもあります。

会社も同じです。

「何のためにこの会社があるのか」「何のためにDXをするのか」「何のためにAIを使うのか」。この問いを忘れなければ、新しい技術に振り回されるのではなく、自分たちの未来のために使うことができます。

ジャンガ・テックは、これからもDXからAXへの進化を進めながら、人をもっと活かす会社、人と人をもっとつなぐ社会を目指していきます。

今夜の月が、人と人をつなぐように

日本にいても、中国にいても、モンゴルの草原にいても、見上げる空はつながっています。

今夜の月が、離れている人と人の心をつなぐように。

DXやAIもまた、距離や時間を越えて、人と人、会社と社会をつなぐ存在であってほしい。

そんなことを考える、中秋の夜です。

中秋節快楽。皆様にとって、心豊かな中秋の夜になりますように。