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JANGA TECH COLUMN |

人事の一歩先が組織の未来を創出する

今日の手続きを、明日の安心へ。今日の対話を、明日の成長へ。

執筆:株式会社ジャンガ・テックメディアチーム アイちゃん

代表取締役 劉 桂栄(りゅう けいえい)の経営観をもとに、メディアチームが構成・執筆しています。

日々の人事業務を支えながら、組織の未来を考える人事へ進むイメージ
今日を支える仕組みから、明日の人と組織を育てる人事へ。公式サイトの既存イメージ画像を使用しています。実際の社員や取り組みの記録写真ではありません。

前回の「人を増やさずに一人当たりの付加価値を上げる経営に続き、今回は人事から組織の未来をつくる一歩を考えます。

「採用が決まった」「今月の給与計算が終わった」「人事評価を取りまとめた」。

人事の仕事には、毎日、毎月、確実に終えなければならない業務があります。正確に手続きを進め、社員が安心して働ける環境を守る。その役割は、会社にとって欠かせません。

そのうえで、一つ問いを加えてみたいと思います。

その仕事の一歩先に、社員のどのような成長と、組織のどのような未来があるでしょうか。

採用した人が力を発揮できるようになること。評価を受けた社員が次の挑戦を見つけること。現場のリーダーが一人で抱え込まず、次の人を育てられること。人事の仕事を、その先につなげていく視点です。

前回のコラムでは、一人当たりの付加価値を高める経営を取り上げました。今回は、ジャンガ・テック代表・劉桂栄の経営観をもとに、メディアチームのアイちゃんが、人事から組織の未来をつくるための「一歩先」を考えます。

1.今日を支える人事が、明日の組織をつくる

未来を考える人事というと、新しい制度や大きな組織改革を想像するかもしれません。しかし、日々の業務を後回しにして、新しいことを増やせばよいわけではありません。

給与が正しく支払われる。必要な手続きが期限内に進む。分からないことを安心して相談できる。こうした当たり前を支える仕事そのものに、大きな価値があります。

問題にしたいのは、事務の仕事ではなく、人事の専門性を発揮する時間を奪う、不要な負担です。

同じ情報を何度も入力する。担当者によって違う書類を使う。確認する相手が分からず、仕事が止まる。そのような部分を整理できれば、社員の話を聞き、教育や配置を考える時間を取り戻せます。

「守る人事」から離れるのではなく、守る仕組みを整えることで、「未来をつくる人事」へ役割を広げる。その順番が大切です。

2.「何人必要か」の一歩先に、「どんな力が必要か」を置く

現場から「人が足りません」という声が上がったとき、人員数の確認は必要です。ただし、人数だけで話を終えないことも重要です。

足りないのは、作業を進める時間なのか。専門的な知識なのか。判断できる人なのか。それとも、仕事を教えられるリーダーなのか。必要な力によって、採用、教育、配置、業務の見直しという選択肢が変わります。

例えば、新しいお客様への提案を増やしたい部署でも、資料を探す時間や確認待ちが多いなら、その流れを整えることが先かもしれません。一方、社内にない専門性が必要なら、新しい人材を迎える意味があります。これは課題整理のための例であり、特定企業の事例ではありません。

人事は、現場の要望を否定する役割でも、言われた人数をそろえるだけの役割でもありません。事業が目指す方向と、今いる人の力を照らし合わせ、必要な準備を経営者や現場と一緒に考える役割です。

人数を増やす判断の前に、どんな仕事を、どんな力で支えるのかを明確にする。それが、採用と育成を経営につなぐ一歩になります。

3.採用の一歩先は、定着と活躍までの道筋

採用が決まると、ほっとするものです。しかし、入社した人にとっては、そこからが新しい仕事の始まりです。

どこまで任されているのか。分からないことを誰に聞けばよいのか。何ができるようになれば、成長したといえるのか。その見通しを持てるようにすることも、人事の大切な仕事です。

例えば、入社前に受け入れ担当を決め、最初に覚える仕事を整理する。入社後には、本人と上司が短く振り返る機会を設ける。できたことと困ったことを確認し、次に任せる仕事を調整する。このような受け入れ方が考えられます。

人事だけで教育を抱える必要はありません。人事は受け入れの仕組みを整え、現場は仕事を教え、本人は疑問や希望を伝える。それぞれの役割をつなぎます。

採用人数を確認するときも、その先の様子まで目を向けたいところです。仕事を理解できているか。相談先は機能しているか。期待していた役割とのずれはないか。入社直後の小さな行き違いを、対話で確かめます。

「人を採れた」で終わらず、「その人が力を発揮できる」までを考える。採用は、組織づくりの入口です。

4.評価の一歩先に、次の成長機会を用意する

評価の結果を伝えるだけでは、社員が次に何をすればよいのか分からないことがあります。

「もっと主体性を持ってほしい」「リーダーシップを発揮してほしい」。その言葉を、実際に取り組める仕事と支援に変えることが必要です。

例えば、後輩への説明を一部任せる、小さな改善提案の担当になってもらう、お客様との打ち合わせで一つの説明を担当してもらう。こうした機会を、本人の希望や現在の力を踏まえて考えます。

任せるときには、目標だけでなく、相談相手と振り返る時期も決めます。失敗してはいけないと丸投げするのではなく、学びながら進められる範囲を明確にします。

ここでは、上司やリーダーの育成も欠かせません。部下の仕事をすべて直す人ではなく、部下が自分で考えて動けるように支える人へ。人事は、経営の思いを現場の行動に変えるリーダーを、現場と一緒に育てていきます。

人と人が協力し、信頼を積み重ねるチームづくりのイメージ
評価を伝えて終わらず、任せる仕事と支援を決め、次の成長へつなげる。公式サイトの既存イメージ画像を使用しています。今回の研修や社員の活動を撮影した記録写真ではありません。

5.人事データの一歩先に、本人と現場との対話がある

人事情報をまとめる目的は、管理しやすくすることだけではありません。社員や現場を理解するための材料として、必要なときに使えるようにすることです。

例えば、ある部署で残業が増えていたとしても、その数字だけで「仕事が遅い」と決めつけることはできません。繁忙期なのか、仕事が偏っているのか、新しい人に教える時間が増えているのか。本人や現場に確認して、背景を整理する必要があります。

経験やスキルの情報も同じです。記録された資格や過去の担当だけで、その人の可能性を決めない。本人がこれから学びたいことや、挑戦したい役割も聞いてみる。その対話が、育成や配置を考える材料になります。

数字は人を決めつけるためではなく、気づき、話し合い、支援を考えるために使う。この姿勢を忘れないことが重要です。

情報を扱うときには、利用目的と必要な範囲を明確にし、閲覧できる人を限定します。情報を一元化することと、全員にすべてを見せることは別です。

人事情報とAIを活用し、人と組織の支援を考えるイメージ
情報をまとめ、現場の声と照らし合わせて、育成や働き方の改善に活かす。公式サイトの既存イメージ画像です。実際の社員データやSURUPAsの操作画面を示すものではありません。

6.DX・AIの一歩先は、人と向き合う時間を増やすこと

人事のデジタル化を進めるとき、目標を「ツールを導入した」に置かないことが大切です。

まず、重複する入力や確認を整理する。必要な手順と情報をそろえる。そのうえで、業務システムに任せる部分と、AIで補助できる部分を分けます。

例えば、社内向け説明文の下書きや、教育資料の構成案づくりに生成AIを使い、人が内容を確認する方法があります。一方、採用や評価、配置など、人の働き方に大きく関わる判断は、AIの出力だけで決めず、人が根拠と状況を確かめて責任を持ちます。

本稿のAI活用は、運用を考えるための例です。利用環境、入力する情報、確認者を決めたうえで、適切な範囲から取り入れることを提案します。

そして、減らせた作業時間を何に使うかまで決めておきます。入社した社員へのフォロー、現場リーダーとの相談、教育内容の見直し。人と向き合うための時間を、改善の結果として確保するのです。

AIで人事の存在を小さくするのではなく、人事が人に届けられる価値を大きくする。それが、目指したい進化の方向です。

7.未来を考える人事を、日々の業務基盤から支える

人事が一歩先を考えるには、日々の情報を扱いやすくする土台も必要です。

ジャンガ・テックのSURUPAsは、人事・労務管理、勤怠管理、給与計算・明細、年末調整、人事評価・タレント管理などのサービスを案内しています。また、現在の業務の整理から導入・設定、定着後の改善までを相談できる運用支援を紹介しています。[1]

大切なのは、必要以上に機能を増やすことではありません。現在の仕事で、どこに二重入力があり、どこで確認が止まり、誰に負担が集まっているかを整理することです。そのうえで、必要な機能と運用を選びます。

本稿で挙げた育成やAI活用の例が、すべてSURUPAsの標準機能で自動実行されるという意味ではありません。利用できる機能、連携、支援の範囲は個別に確認し、現場に合った進め方を考えます。

人事の業務を整えることを、管理部門だけの効率化で終わらせない。社員の成長と、現場が力を発揮できる環境につなげる。その視点で、業務基盤を選びたいところです。

8.人事の一歩先が、組織の未来を創出する

一歩先を考えることは、遠い未来を正確に予測することではありません。目の前の仕事を、その次の成果へつなぐことです。

採用の次に、定着と活躍を考える。評価の次に、成長の機会を用意する。情報の整理の次に、対話と支援を進める。効率化の次に、人が力を発揮できる時間をつくる。

すべてを一度に変える必要はありません。今月は一つの手続きを整理する、一人の育成計画を具体化する、一つの部署と困りごとを話し合う。小さな実践を、担当者と確認する時期を決めて続けていきます。

人事だけに未来づくりを背負わせず、経営者が方向を示し、現場が協力し、社員本人も参加する。人事は、その間をつなぐ役割を担います。

今日の手続きを、明日の安心へ。今日の対話を、明日の成長へ。今日の一歩を、組織の未来へ。

人事の一歩先が組織の未来を創出する。その考え方を、日々の小さな仕事から形にしていきませんか。

執筆:株式会社ジャンガ・テックメディアチーム アイちゃん

[1] SURUPAs公式サイト:製品サービス・運用支援。本稿は代表・劉桂栄の経営観をもとにメディアチームが構成・執筆したコラムです。具体的な運用例は提案であり、当社や導入企業の実績、導入効果を示すものではありません。