顔認証による勤怠データ収集について

顔認識について
顔認識は生体認証の一種です。顔認識は、人の顔によって個人を認識し、認証を行うシステムのことです。顔認識のプロセスは、一般的にカメラを用いて認証する人の動画や顔写真を取得して、AIエンジンに渡して、個人を認識します。
顔認識は、近年のAI(人工知能)発展の象徴的な成果であり、かなり成熟した技術している技術で、売場顧客分析、入場監視・確認などに広く使われています。アメリカでは、成人の半数以上の顔写真が警察のデータベースに登録されているとの調査結果もあります。
今、数多くの国内企業が顔認証技術を活かし打刻機能を搭載した勤怠管理システムを提供しています。
このページでは、顔認証を用いた勤怠データ収集について紹介します。

顔認証による勤怠打刻イメージ
顔認証といえば、皆さん馴染みのある「iPhone X」の「FaceID」が思い浮かぶのではないでしょうか。同じように、一般の勤怠管理システムでは顔認証を行うために、PCやタブレットやスマートフォンのカメラを活かし、出入り口に設置します。設置のみで、その後は入退室時にカメラへ顔を映すだけで認証を行い、勤怠打刻完了です。人数が多い場合は、専用の顔認証装置を使用する必要もあります。同時に多数の人を認証したい場合は、専用ウェブカメラを設置して、コンピューターと接続して認証を行います。
顔認証で打刻
顔認証による打刻のメリット
(1)顔認識を用いた打刻では、特別な装置の設置は必要ありません。市販のカメラでも十分に認識できます。打刻する時、静脈認証のように読み取り装置に手を入れるといった特別な動作も必要がないため、両手がふさがっている状態でも認証できます。
(2)顔は目で確認しやすい部位です。認証打刻履歴の顔画像を保存しておけば、不正認証のチェックなどもしやすいため、なりすましや代理打刻といった不正利用を防止できます。
(3)ICカード発行・再発行(忘れ、紛失、盗難)にかかる運用コストを削減できます。
(4)ウォークスルーで認証されるため、勤怠打刻の手間を省略できます。
顔認証で打刻する時の注意点
(1)正しい顔の向き(左右、上下)、正しい認証範囲内に顔を映さなければなりません。
(2)認証する時、顔をカメラの正面に向ける必要があります。
(3)カメラの角度も大事です。顔がカメラの正面に向けやすいようにする必要があります。
(4)照明の明るさと反射を調整する必要があります。
(5)出先では、顔認証を使用した打刻ができません。

・顔認証を用いた勤怠管理システム導入するの注意点

(1)環境に合わせた機器の選択。「職場環境」と「設置環境」に合わせて機器を選択すべきです。

まず職場環境というのは、人数(定時に大勢が出退勤するのか、フレックス出勤などでバラバラなのか、そもそも混みあうほど人数が多くないのか)や入社・退社や他拠点からのヘルプ要員といった人の入れ替わりが激しいか、個人情報や機密情報を管理する職場か、外国人の割合、などが挙げられます。
大人数ならば混雑しないよう、一瞬で読み取れるタイプが向いていますし、人の入れ替わりが激しい場合は登録が簡単なタイプがいいです。もちろんどの職場でも打刻する人以外が入り込んでは困りますが、特に機密情報が多い場合はセキュリティ対策も兼ねて、高精度の本人認証機能を持つタイプを選ぶべきです。入退室管理を兼ねているものも選択肢になります。外国人が多い場合は、英語対応しているシステムや、読み取るだけといったシンプル操作のものがよいでしょう。
(2)設置環境は、十分なスペースがあるか、ホコリや熱などの心配がないか、ケーブルを引っ張ってこられる場所か、人の通行が多い場所か、などといった点があります。

例えば、設置場所が広くない場合は、ノートPCにUSBで認証機を接続し、マウス操作するタイプを選んでしまうとスペースの確保が難しいため、デバイス一体型やタッチ式、壁掛けタイプの方が省スペースで適しています。ホコリや熱が心配な場所に設置するには、それに耐えうるタイプのものを選ぶ、ケーブルが難しければワイヤレスタイプを選ぶ、店舗など人の通行が多い場所であれば、いたずらされないようなデバイスを選ぶ、といった観点も必要です。